記事の画像は全てワンタップで「拡大・閉じる」が可能です。ぜひお楽しみください!

透明感あふれる『ブラッダー細胞』を持つ育てやすいおすすめ多肉植物を大特集!【キラキラつぶつぶ✧】

ブラッダー細胞を持つフィロボルス
bladder cells


今回は透明感のある「キラキラつぶつぶ」が特徴的な多肉植物を横断的にご紹介していきます!

目次

アイスプラント 
Mesembryanthemum crystallinum

「キラキラつぶつぶした植物」というと一般の方がまず思い浮かぶのは「アイスプラント」かもしれません。近年、スーパーのお野菜コーナーなどで販売され、サラダやおひたし等で頂くことができます。
実はこのアイスプラント、以前ご紹介しました生ける宝石リトープスコノフィツムと同じハマミズナ科の多肉植物で、正式にはメセンブリアンテマム属クリスタリナムMesembryanthemum crystallinum)という名称。

アイスプラントは元々南アフリカ原産の植物ですが、航海技術の発展で海を越えた交流の機会が増えるにつれて他地域にも広がり、現在ではアメリカやメキシコ、ヨーロッパの沿岸部などに広く自生するようになりました。

アイスプラントの葉 Mesembryanthemum crystallinum
陽に透かしたアイスプラントの葉。縁までたっぷりつぶつぶ。(つぶつぶ苦手な方すみません…)

夏場の強い日差しや乾燥、また冬季の低温にも強く、種子の発芽率も高め。更に海水と同程度の塩水でも問題なく成長できるなど、植物らしからぬ強健さが多くの国への帰化に拍車をかけたのかもしれません。

不思議なつぶつぶ『ブラッダー細胞』とは

ブラッダー細胞のマクロ画像
↑ブラッダー細胞のマクロ画像 (×100)

葉や茎に見られるこの特徴的なキラキラつぶつぶはブラッダー細胞と呼ばれるもの。
この細胞を持つ植物(=塩生植物)は、根から水と一緒に吸い上げた塩分をこの粒のなかに分離して閉じ込め、体内の塩分濃度をバランスよく調節することが出来るため、海岸付近でも難なく育つことができるようです。

またこのブラッダー細胞は風などの環境ストレスから身を守る役割も分かってきているそう(※1)。虫などの食害や強い陽射し避けとしても一役かっていそうですね。
綺麗で儚げにみえるこのつぶつぶが、実は過酷な環境を生き延びるための大事な鍵となっています。

ドロセアンサス ブーイズニー

ドロセアンサス ブーイズニー
↑種から育つ「ドロセアンサス ブーイズニー」。

同じくハマミズナ科の一年草である「ドロセアンサス ブーイズニー」にも、地上部の全草にブラッダー細胞がみられてとても綺麗です。南アフリカ原産の植物で、種まきから約4ヶ月程で花が咲くまでに育ちますが、草丈も低くコンパクトにまとまって非常に可愛らしい見た目をしています。

透明感のある多肉植物を楽しむ!ブラッダー細胞編

萼にまで水滴のような細胞がびっしり。開花後は小さな筆などで別の花同士をぬぐって交配させ、次の年の種を取ることができます。
前述の「アイスプラント」を育てる際には、灌水の際に濃度1.2%の塩化ナトリウムを加えると最も生育が良いようなので(※2)、試したことはありませんがこちらも少し塩水を足すと機嫌が良いかもしれませんね。秋口に種をまけば、寒い冬でも可憐な花を咲かせてくれます!

フィロボルス -Phyllobolus-(Mesembryanthemum)

フィロボルス Phyllobolus
フィロボルス  左「Phyllobolus sp.」 右「Phyllobolus aff. Watermeyeri」

同じく南アフリカ原産ハマミズナ科の「フィロボルス (Phyllobolus) 」属(Messembryanthemumとも)。
主要な品種は主に大西洋沿岸部に育ち、ブラッダー細胞を持つ塩生植物でありながら、肥大した根に貯水可能な塊根植物でもあります。
写真左が「P. sp.」右が「P. aff. Watermeyeri」。どちらも暑くなる季節には葉を落として根塊部のみの姿となります。

休眠中のフィロボルス Phyllobolus
↑夏場に葉を落とし休眠中のフィロボルスたち。

葉が落ちてくると一見枯らしてしまったのかと心配になる見た目になりますが、お水を控えて半日陰で管理していると、気温が下がってくる秋口にはまた新たなキラキラの新葉を展開させはじめます。

フィロボルスの花 Phyllobolus
↑ P.Watermeyeri の花

なかでもWatermeyeriは、冬の一番寒い時期に絹糸のように繊細で可憐な花を咲かせます。
30種以上あるフィロボルス属はその特徴から強光や乾燥に強く、同時に冬場の寒さにもかなり強めなので、どの種も比較的育てやすいです。
(0℃以下になる場合は屋内に取り込んだ方が安全です。)

ドロサンテマム  -Drosanthemum-

Drosanthemum sp.
↑Drosanthemum sp.

ドロサンテマム (Drosanthemum)」属は南アフリカやナミビアに100種類以上が広く自生しているグループです。枝がよく分岐して生え広がり、その種類にごとに多様な花色と強健さを持ち合わせているため、海外ではしばしばグランドカバーとしても楽しまれます。ドロサンテマムという属名の意味はギリシャ語で「しずくの花」。

Drosanthemum sp. ブラッダー細胞
↑ ドロサンテマム sp. のマクロ画像。

キラキラと光るこのブラッダー細胞をそのように表現しているそうで、名前まで美しいですね。

ちなみにドロサンテマム属は枝が垂れ下がる品種と木立状になる品種があり、濃いピンクや黄色など暖色系の明るい花を咲かせることで有名ですが、この写真の品種はやさしい桃色の花でした。種まきから1~2年ほどで開花させることができます。

Drosanthemum sp.  (Drosanthemum floribundum?)

Drosanthemum floribundumによく似ているのでそちらかもしれません。だとしたら日光が足りなかったようです…

丈夫で美しい「キラキラつぶつぶ」植物たちをご紹介してきました。
ブラッダー細胞を持つ植物には手軽な一年草感覚で育てられるものも多く、ネットショップでは鉢付きの栽培セット等が販売されていることもあります。

アイスプラントですと春と秋どちらも種まきが可能。2~3日で芽を出し、ふた月ほどで収穫できますので是非おうちでチャレンジしてみてくださいね。実は抗酸化作用や血糖値・コレステロール低下作用など健康増進効果も大きく、日夜研究が進められているところだそうです。

↑発芽率もかなり良いですよ~

収穫前に、薄めた塩水を与えると細胞に塩分が取り込まれて葉の味が変わるそうですので、ぜひ食べ比べを!美しいキラキラと、不思議な塩気をぜひご堪能ください。

参考リンク
※1 
ブラッダー細胞に風など環境ストレスからの組織保護の役割もあることが分かった研究報告:「2.環境ストレス試験」の欄を参照
読んでいた場所に戻る

※2
「アイスプラントを用いた土壌の脱塩技術の可能性」に関する記事内の「p.295 3.耐塩性」の欄を参照
読んでいた場所に戻る

-今月のひとこと-

基本的にはめっきり夜型体質なのですが、夏前頃から週1回、入っているクラブの新しいクラス『早朝太極拳』に参加をはじめました。朝5時半からオンラインで、先生や沢山のお仲間さんと体を動かしています。
初めは「三日坊主になるかな〜」と思っていたのですが、新しいことを覚える楽しさや早起きの気持ちよさ、画面越しでも人と会える喜びなどから、意外にも続けることができています。
太極拳のように何か「決まった形」があると、体調や気分のゆらぎで動きが変わった時分かりやすく型崩れするので、自覚しにくい不調や疲れなどに早めに気づきやすい部分もいいですね。これから寒くなってきても続けられるとよいのですが…!

透明感のある多肉植物を楽しむ!ブラッダー細胞編

*フォローやご質問などお気軽に!*

よろしければシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次