「多肉植物」ってどんな植物?
『多肉植物 (Succulents)』とは、葉や茎・根などに沢山の水分を蓄える事ができる植物の総称です。
多肉植物は世界中の乾燥地帯を中心に生息し、長い年月をかけてそれぞれの環境に合わせた独自の進化を遂げてきました。
そのため様々な種類が存在し、その数は世界に1万種類以上とも言われるほど。
一見植物とは思えないような面白い色や形をしているものも多く、育ち方や生態もさまざま。
知れば知るほどその魅力に引き込まれる、魅惑的な植物。それが多肉植物です。
多肉植物の魅力
魅力その1:独特の姿形と豊富な種類
「多肉植物」とひとことで言っても、その姿や性質は多様性に溢れています。
毛の生えた動物のようなもの。木立のようなもの。他の物体に擬態したもの。窓を持ち光を取り込むものなど。
非常にバリエーション豊かで、見ていて飽きることがありません。
魅力その2:強さ
多肉植物が「多肉」植物と言われる所以は、肉厚の葉っぱや太い茎などへ沢山の水分を蓄えられることにあります。
そのおかげで、多くの多肉植物には「乾燥に強い」という特徴があります。
一般的な草花では耐えられないような過酷な環境を、多肉植物は耐え抜くことができます。
また、生命力が強く、たとえ茎が折れてもそこから新たな芽や根を出し、生き続けることができます。
「折れたところからまた始まる」
ちょっとやそっとではへこたれない強さが多肉植物にはあります。
魅力その3:ふやしたり交配したりが簡単
前項のとおり、多肉植物は落ちた葉や折れた茎からもまた新たな苗を育てることが可能です。
品種にもよりますが、1つの苗から沢山の苗を生み出すことができます。
また、それぞれの花期には交配を行なって種を蒔き、自分だけのオリジナル品種を作り出すことも比較的容易な植物です。
魅力的な特徴の苗が育ったら、名前を付けることも可能。
育てる楽しみや、夢が広がります。
魅力その4:成長がゆっくりでマイペースに育てられる
多肉植物は独特な光合成を行うため、とても成長がゆっくりです。
ですので、忙しい日々でも慌てずじっくりと育てることができます。
多肉植物の多くは、日中の暑さから身を守り・かつ少ない水分を有効活用するために ‘夜間に呼吸をし成長の為の原料を貯め、昼間にそれらを使って更に栄養を合成し成長する’『CAM型光合成』という方法で育っています。一般的な光合成のサイクルを昼と夜の別々に分けて行うため、時間やエネルギーを沢山使い、成長が遅くなります。
また、そもそも成長しても小柄なものが多いため、長年「マイペース&小スペース」で育てることが可能。
乾燥に強いので、近年では様々なアレンジを楽しむ方も増えました。
広いお庭が無くても、小さなベランダや明るい窓辺で思い思いに育てられる素敵な植物です。
魅力その5:気づきやパワーを与えてくれる
多肉植物の成長は日々とてもゆっくりですが、ふと気が付けば季節ごとに様々な表情の変化を見せてくれます。
いつの間にか過ぎ去ってしまうことの多い季節のうつろいを、多肉植物はその身をもって教えてくれます。
同時に、しっかりとお日様や風にあたることの大切さや、いろんな姿があっていいこと。違いがあるからこそ魅力的であるということ。急がなくていいこと。
そんな大事な感覚も思い出させてくれますよ。
また、近年ではその人気の高まりから雑誌やテレビなどに数多く取り上げられるようになり、関連イベントも各地で開催。SNSなどを通じて同じ「好き」を持つ沢山の多肉植物愛好家の方々とも、気軽に知り会えるようになりました。
強い生命力で自身の命を繋いでゆくだけでなく、人と人とをも繋げる力を持つ多肉植物。
語りだせばきりがないくらい、魅力たっぷりの植物です。
当サイト『箱庭』では、そんな多肉植物の魅力を沢山の方に知っていただき、日々の暮らしの良き相棒として長く楽しく過ごしてもらえるよう、様々な情報を発信しています。
小さな体から大きな気づきや力をくれる多肉植物。あなたのお気に入りがみつかり、暮らしがさらに自由で彩り豊かなものとなりますように。